この本は既に自己分析本として有名な本だと思います。私もこの本を基に就活に向けた自己分析をし、やりたいことの方向性を見つけることが出来ました。また、他にもやりたい仕事を見つけるために役立った知恵が紹介されていたため、この記事では自己分析の方法には触れず、「知恵」の方に焦点を当ててこの本を紹介していきます。
目次
紹介する本
間違い③「人のためになること」でないといけない
よく他の自己啓発本では人のためになることをやれということが書いてあります。私もこれを聞いて、自分の得意なことで人のためになることは何だろうと悩んでいた時があります。これに対して、著者は「『やりたいこと』を考える時点では、それが人の役に立つかどうかなんてどうでもいい」、「自分の『やりたい』ことをし続けた結果として『人のためになっている』というのが正しい」と述べています。つまり、「自分の好きなことをやれ」ということです。
私もこの本を読む前に人のためになることをするというより、自分のためにも相手のためにもなるWin-Winの関係が現実的では?と気づいていたため、著者のこの言葉を読んでとても共感できました。私の勘違いを大きく綺麗に晴らしてくれました。
「好きなこと」と「得意なこと」をセットで考える
「好きな事を仕事にすべきだ」という考えの人と「好きな事を仕事にすべきでない」という考えの人がいます。この違いはなぜでしょうか。これについて著者は好きなことの分野だけで仕事を選び、その仕事で具体的に何をするか考えていないからだと述べています。
例えば、学生時代に野球が好きだったとします。そこで、就職では野球用具メーカーの販売職に就くことにしました。これで好きなことを仕事にできていますが、心は満足できません。理由は野球をプレイすることは好きでも道具を販売することは好きではなかったからです。他の例だと、サッカーゲーム「イナズマイレブン」は好きでも、サッカーをすること自体は楽しくなかったとかです。
このため、著者は「好きなことから自分がどんなことをやっている時に楽しいのかという『得意なこと』もセットで考える」べきだと言っています。例えば、イナズマイレブンが好きだったら、そこから戦略を考える仕事、作品をレビューする仕事などのように好きなことから得意なことを発見しましょう。そのためにも、YouTuberの「好きなことで生きていく」のキャッチコピーを鵜呑みにしてはいけません。
「やりたいこと」を決めれば、実現手段は自然と見つかる
この本を通して、めでたく「やりたいこと」を見つけたとします。しかし、じゃあ何をすればいいんだと次は悩むと思います。これに対して著者は役立つ情報はないか?というアンテナを立てれば、どんどん情報が集まってくると述べています。これをカラーバス効果というようです。つまり、自分が意識している情報は自然と目に飛び込んできやすくなるということです。そのため、実現手段は何かと焦るのではなく、マイペースに試行錯誤していけば良いということです。また、実現手段を探す具体的なアドバイスとして著者は「既にできている人から学べばいい」と述べています。
まとめ
今回は「世界一やさしい『やりたこと』の見つけ方」を「知恵」という分野に焦点を当てて、要約しました。自分が将来やりたいことを見つけることは簡単ではありませんが、この本を通して、その方法の本質を学ぶことが出来ます。人生に迷っている人ほどこの本を手に取って自己分析してほしいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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参考文献
八木仁平「世界一やさしい『やりたいこと』の見つけ方」株式会社KADOKAWA、2020年