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【国総・院卒】国家公務員総合職院卒者試験(法務区分除く)の内容や1次試験対策について解説/大卒区分と何が違う?

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※筆者は1次試験しか受験していないので、2次試験については解説できません。また、法務区分の解説ではありません。

 国家総合職試験には大学院卒用の区分があることはご存じでしょうか。大学院生であれば、大卒区分でも受験できますが、院卒区分は1次試験のボーダーが低いため、是非とも受験してほしいです。また、募集要項には、「大学院修士課程を修了した方等の能力・適性を判定するのにふさわしいものとして設けている試験ですので、ー中略ー推奨します」と載っているくらいです。

 人によっては大卒と院卒区分の違いがよく分からない、調べていないという方がいるかもしれないため、この記事では試験の概要について説明していきます。また、筆者は1年間の公務員試験の勉強をしてきたため、ついでに記録を残すためでもあります。

 筆者は国家一般用の参考書で通過できました。しかし、総合職に興味が無いため、2次試験は欠席しました。

院卒区分の試験概要

・受験の申し込み日:3月中

・1次試験:4月上旬

・2次試験(筆記試験):5月上旬

・2次試験(政策課題討議試験・人物試験):5下旬

・試験の区分:行政、人間科学、デジタル、工学、数理科学・物理・地球科学、化学・生物・薬学、農業科学・水産、農業農村工学、森林・自然環境

変更点:2024年は第1次試験を3月17日、最終合格者を5月下旬に発表

※2次試験の筆記試験は近くの地方都市で受験できますが、政策課題討議試験と人物試験はさいたま市と東京、大阪のみです(2023年6月)。

 試験の詳細ですが、1次試験は基礎能力試験30題2時間20分専門試験40題3時間30分です。試験の区分によって、選択する問題が異なるので、募集要項を確認していおいてください。例えば、行政の場合、政治・国際系、法律系、経済系の3種類を試験当日に選択して、科目ごとに回答します。

※2024年は「政治・国際」が「政治・国際・人文系」に改編されます

 2次試験について、1つ目の専門試験(記述試験)行政区分3題4時間その他の区分3時間30分です。2つ目の政策課題討議試験おおむね1時間30分です。3つ目に人物試験(面接)があります。

 また、人物試験の際にTOEFL(65点以上)かTOEIC(600点以上)、IELTS(5.5以上)、英検準1級以上のどれか1つのスコア証明書を持っていけば加算されます。

 詳細は以下の募集要項をご確認ください。

https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/sougousyoku/innsotsusya/insotsusya.html

先ほどから、追記されてる2024年度の変更点の詳細については以下のリンクからご覧ください

https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/nittei/nittei2024.html

大卒区分と違うところ

 大卒区分と大きく違うところは、以下の3つではないかと思います。他にもあるということでしたら、ご指摘ください。

  1. 試験の区分が違う
  2. 基礎能力試験が10問少ない(注:2024年からは大卒区分も30問になります
  3. 論文試験の代わりに政策課題討議試験がある

 1つ目の試験の区分について、例えば、大卒区分では政治・国際、法律、経済と分かれているのに対し、院卒区分では行政で一括りになっています。

 2つ目の基礎能力試験が10問少ないことで、回答時間に余裕が生まれます。解くスピードが遅い方でも、問題を飛ばすということは少ないかもしれません。この特徴はメリットとして大きいです

 3つ目の政策課題討議試験は受験していませんがプレゼンテーションをするため、受験中の負担は論文試験より大きいのではないかと思います。

過去の1次試験のボーダー

【国家総合職の倍率】難易度・ボーダー点をマジ解説!官庁訪問の倍率も紹介! | 公務員のライト公式HP

 公務員のライトでは、過去試験を基に合格点を算出しています。このサイトによると、行政区分の1次試験は教養が12.6点(40点満点)←(30点満点の間違いではないか?)、専門が19.1点(40点満点)となっています。半分以下ですので、1次の通過は難しくないと思われます。受験者が大卒より少ないせいだと思います。

  基礎能力     専門
文章理解 8/8   憲法 5/7
判断・数的 4/13   行政法 5/12
資料解釈 3/3   民法 6/12
時事 0/2   労働法 2/3
人文 1/1   経済学・財政学 4/6
自然 0/1   合計 22/40
社会 0/2      
合計 16/30      

表1 自己採点による科目別正答数

 表1のように筆者の結果を載せますが、教養が16/30で専門が22/40です。勘で正解したり、凡ミスがあったりしたので、相殺して実力通りの結果かなという印象です。文章理解と資料解釈が解きやすかったですね。

 人事院のサイトで平均点を見てみると、2023年は基礎能力試験が16.336点、専門試験(多肢選択式)が20.971点です。教養の点だけ少し下回ってしまいました。

平均点→https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/sougousyoku/innsotsusya/insotsusya.html

1次試験の難易度

 受験した手応えの感想ですが、難しい問題が多い一方、この後に紹介する参考書や公務員ライトの模試と同程度の問題もあったなと感じました。ボーダーは5割弱と低いため、簡単な問題と勘で正答数を積み重ねていけば、1次通過をすることは可能だと思います

 また、聞いた話ですが、国総は試験範囲が狭く、内容が深いですが、国般は浅く広いということです。ということで科目別問題数の散らばりをグラフにしてみました。まずは専門科目です。

左:総合職専門 右:一般職専門
出典:

https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/jyukennannnai/jyukennannnai_sougousyoku.pdf、2023年一般職試験問題

 総合職の科目は行政の法律区分となっています。憲法民法行政法は必須回答で残りは筆者が当時選んだものとなっています。まず総合職は得点が5割(20問)届いていれば1次を通過できるので憲法行政法民法の3科目(31問分)の対策で点数確保ができる見込みがあります

 一方、一般職は8科目を自由に選ぶことができ、図の科目は筆者が選んだものとなっています。受験する地域のブロックによってボーダーは変わりますが一番低い地域だと同じように5割(20問)で1次を通過できると思います。そうなると、法律の3科目だけだと丁度20問になるため、念のために経済学などの他の科目も対策した方が良いでしょう。もし、ボーダーが高い関東や北陸・近畿となると7割(28問程度)近くはあった方が良いので全科目を満遍なく勉強する必要があります。

 次は教養科目について見ていきます。

図2 左:総合職教養(2023年) 右:一般職教養(2024年以降)
出典:

https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/jyukennannnai/jyukennannnai_sougousyoku.pdf

https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/mondairei/00_00_1.pdf

 2つのグラフから分かることは総合職で判断・数的・資料の問題が16問となっているのに対して、一般職では14問となり、その分、文章理解の方が10問と多くなっています。このことから、一般職の方が問題数の散らばりが大きいという事が言えます。

 ただし、2024年からは総合職の問題数が一般職と同じになります。そのため、相違点は1問当たりの難易度になり、国総の方が解くまでに時間がかかる問題が用意されています。

 また、一般職は専門科目と同じようにでボーダーが高い地域を受けるとなるとやはり7割くらい(21問程度)は欲しいので文章理解と判断・数的・資料解釈(24問分)の対策が必要なことに対して、総合職は5割(15問)あれば1次を通過できるので、数的・判断・資料(14問分)を対策して残りは塗り絵で正解数を増やす手段が使えるのではないでしょうか。年度によっては4割台でも受かったりしますが、もし2次試験で得点する負担を減らしたい場合は、追加で勉強する科目数を増やすべきです。因みに一般職でボーダーが低い地域を受ける方は同じように数的・判断・資料への対策で間に合うかもしれません。

 2次試験についてですが、筆者は元から総合職を考えていなかったため、受験する気はありませんでした。(当時は民間の面接が被ったから、欠席した。)

 専門記述は過去問を見ましたが、法律や経済の難易度が高そうに見え、スー過去だけでは対策が足りないと感じました。一次試験は通過しやすいことから、国総院卒対策は専門記述に重点を置いたらいいのではないでしょうか。

 政策課題討議試験は大学の方で対策のセミナーをやっていたので、独学の方は学校に頼ると良いかもしれません。

過去問→https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/mondairei/mondairei_11.html

公務員試験の勉強の仕方全般と反省点について

時系列で表した参考書の使い方

 筆者が受験勉強を始めたのは修士1年の7月下旬です。最初からやる気があまりなかったため、1日の勉強時間は2~3時間程度でした。それをずるずる引きずり、受験する2年生の6月に入ってからやっと4~5時間勉強するようになりました。音楽を聞きながら勉強することで、無理矢理モチベーションを高めていました。これでも公務員受験生の中では少ない時間だと思います。公務員試験は長期戦なので、なぜ公務員を目指すのかの意義が無いと苦しい時間を過ごすだけになると思います。また、筆者は音楽を聞きながらですが、このように、楽に長時間勉強するコツもあると良いかもしれません

 また、受験科目が多く、1日で全科目を勉強することは無理であるため、3月から、時事人文は毎日少なめに勉強し、「民法Ⅰ、行政法憲法、ミクロ」、「判断推理、数的推理民法Ⅱ、マクロ」のグループに分けて2日で全科目に触れられるようにしていました。1日に各科目5問以上解くようにしていました。文章理解資料解釈は暇なときにだけやってました。

 しかし、勉強開始の7月下旬以降はやる気が湧かなかったため、判断推理、数的推理民法Ⅰ・Ⅱ、行政法だけ勉強していました。民法はⅠを1周したらⅡを1周するというルーティンをしていたため、ブランクが空き、内容を忘れるということがありました。できれば最初から、上記のグループ分けの勉強法を実施できた方が頭に学習内容が定着できると感じました

 参考書選びですが、判断推理、数的推理、資料解釈は畑中敦子シリーズにして、専門科目はスーパー過去問ゼミを選んでいます。この2種類が王道ですね。他の科目の参考書はネットのレビューを見て、適当に買いました。国家総合職院卒区分は、1次試験においては、国家一般や地方上級用の市販の参考書で対策は間に合います。

 また、1科目に付き1冊を完璧にすることを目指せば良いです。1周目は全部解く、2週目以降は間違えた問題のみ解くことを繰り返して、すべての問題を1回以上は解けるようになると、模試や本番で解答できる実力が身に付くように感じました。

※筆者が参考書を買ったのは大学生の時で、現在では旧版であるため、購入リンクはあえて新版を載せます。参考書のレビューは旧版に沿っていることにご留意ください。

基礎能力試験用の参考書

判断推理

 こちらの旧版である「大卒程度 公務員試験 畑中敦子の判断推理の新兵器! 令和版」を使用していました。こだわりがない限り、より最新の問題が載っている新版を使用した方が良いと思います。また、畑中シリーズにはザ・ベスト本(畑中敦子の判断推理ザ・ベストNEO(大卒程度 公務員試験 教養試験対策))もあると思いますが、当時、情報収集で見ていた記事でワニ本が紹介されていたため、本書を選びました。他の数的推理、資料解釈も同様の選び方です。

大卒程度 公務員試験 畑中敦子の判断推理の新兵器! 令和版

 判断推理は筆者としては苦戦しました。毎日1、2問程度の少ない演習量だと解法パターンを忘れてしまうため、早い段階からたくさんの問題量を毎日こなした方が良いと思います。解ける問題が多くなると、本番の問題にも対応できます。

 この本の特徴として、畑中シリーズ共通ですが、問題の隣に解説が載っているため、使い勝手が悪いことはないです。解説もかなり詳しく、難易度も国家一般や地方上級レベルの良問で多く占めています。悪いと感じる部分はないです。しかし、一部、国家総合職の問題もあります。

数的推理

 こちらも旧版の「畑中敦子の数的推理ザ・ベストプラス【第2版】」を使用していました。

畑中敦子の数的推理ザ・ベストプラス【第2版】

 数的推理も同じく、たくさんの演習量をこなして解法パターンを暗記することが、得点に繋がるコツです。また、判断推理よりは数学に近い感覚の問題となっているため、高校数学が得意な人は習得が早いのではないかと思います。筆者はやる気が中々湧かなかったため、全問を解き切ることはできませんでした。一応、数検2級を勉強していたけど、モチベーションの低さには勝てなかった。

 この本も問題の後に解答が載っており、良問が多いです。レイアウトに関しては畑中シリーズは共通しています。

資料解釈

 こちらも旧版の「大卒程度 公務員試験 畑中敦子の資料解釈の最前線! 令和版」を使用しました。

大卒程度 公務員試験 畑中敦子の資料解釈の最前線! 令和版

 筆者は民間就活もやっており、SPIや玉手箱対策や会社のWEB面接で図表の読み取りを経験していたので、この参考書は半分くらいしかやってません。また、「資料解釈」は難易度が低く、時間さえあれば解ける問題しかありません。参考書の帯に2週間あれば十分と書いているのは、そのことを言っているのだと思います。時間が余っている人だけ参考書を1周くらい解いておけばよいでしょう。

文章理解

 こちらの旧版である5を使用しました。大学生だったときに、記事で紹介されているのを見て購入しました。資料解釈と古典を除いて、1周しかしていないです。古典は本番で見たことが無いため、対策は不要だと思います。主観ですが、文章理解はそこまで難しく感じていなかったので、対策に力は入れていませんでした。民間のSPIなどで似たような問題を経験していたからです。

 しかし、筆者は国家一般と財務専門官の試験でつまずいたため、本気で公務員を目指す人は、他の科目に割く時間を確保した上で、できれば1周以上はした方が良いのではと思います。

人文科学

 知識分野は広く浅く勉強していました。この参考書を使用した時期は3月です。時事を除いて、人文科学だけを選んだ理由は、文系で他と重複のない科目の方が、勉強範囲を網羅できると考えたからです。

 しかし、この参考書は必要最低限の解説しか載っておらず、図解も少ないため、あまり勉強の効果を感じられなかったです。今思うと、他と被りの多い社会科学の対策をすれば、知識の抜け漏れを防げたのではないかと後悔しています。人文と自然科学は捨てても良いのではないでしょうか。さらに、2024年からは自然、人文、社会は時事のみの出題となるため、不要です。

時事

 時事対策は無難に有名な本書を発売月の2月から利用しました。短時間の読書感覚で読み込むことができるので使い勝手が良いと思います。しかし、本番の試験では本書に載っていない問題もあるので、1冊で対策が完璧になるとは思わない方が良いです

 また、2023年には公務員のライトから出版されている「最強の時事」も評判が良いようです。どちらを選ぶかは本屋で直接手に取って、見比べてみると良いのではないでしょうか。

購入→最短最速で受かる! 最強の時事 全公務員試験対応 2024年度版

自然・人文・社会・時事全般対策
公務員のライト

公務員のライト

  • AddMeta LLC
  • 教育
  • 無料

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アプリの中身

 参考書ではありませんが、隙間時間の勉強として、強くお勧めしたいのが公務員のライトアプリです。無料でダウンロードできます。課金要素もありません。

 3月以降から利用しました。これを使えば、知識分野を広く、浅く学ぶことができます。短期間で知識を詰めることができます。しかし、誤字がいくつかあったり、解答が載っていない問題があるなどの不備に注意です。無料だから、仕方がないのかもしれません。筆者は5月中にほとんど覚えられて飽きたので、それ以降は使ってないです。

専門試験用の参考書

 筆者は行政の法律系を選択したため、受験科目は憲法行政法民法、商法、刑法、労働法、国際法の8つです。商法、刑法、労働法、国際法は3問しか問題を選べないため、捨ててました。

憲法

 ここからは、専門試験対策で使用した参考書を紹介します。すべて有名なスーパー過去問ゼミですので、一つ一つ解説する必要がないかもしれません。

 スー過去が使いやすい理由は、問題の直後に、詳しい解答が載っていることだと思います。また、各問題の難易度が3つのランク(例:*、**、***)で表現されていることで、難しさの把握がしやすいこともあるでしょう。

 憲法は旧版の5を使っていました。筆者として、新作の方が新しい判例の問題も載っているのではないかと思うため、あえて古いスー過去は買わない方が良いのではないかと思います。

 訂正表のリンクを以下に張っておきます。

憲法https://jitsumu.hondana.jp/book/b629583.html

民法

 民法も旧版の5を使っていました。これもなるべく新作の方が傾向対策がしやすいのではないでしょうか。

 公務員受験者なら当たり前だと思いますが、民法の対策はⅠとⅡの2冊が必須です

 私事ですが、筆者は法学が苦手で判例を覚えることに苦労しました。判例の文章が長ったらしくて、何について述べているのか理解することで迷子になっていました…。憲法と行政でも同様ですが、特に民法は量が多いことがネックです。難しくても、難易度が*か**の問題は解けるようになるべきです。

 訂正表のリンクを以下に張ります。

民法Ⅰ→https://jitsumu.hondana.jp/book/b629585.html

民法Ⅱ→https://jitsumu.hondana.jp/book/b629587.html

行政法

 行政法も旧版の5です。これも無難に新作でいいでしょう。

 行政法民法よりは覚えやすかったです。公務員の業務に関係しそうな判例もあり、社会勉強にもなりそうということで興味深く読んでいました。

 豆知識ですが、行政法は法律の余りを集めたものらしいです。

 訂正表のリンクを以下に張っておきます。

行政法https://jitsumu.hondana.jp/book/b629584.html

経済学

 経済学だけ新作の6を買い換えました。理由は旧版を大学院の受験対策で使用し、少しでも新しい問題に触れる必要があると考えていたからです。経済学だけ学習済みでハンデがあったため、一から勉強する方は勉強時間の確保に努めていただきたいです。筆者は経済学部出身ということもあって、実家に帰省した3月から手を付けてました。

 ネットの評判では誤字脱字が多いと言われていますが、筆者はそこまで不便には感じなかったです。特に、マクロは6か所しか間違いがないため、手書きで修正する手間を感じませんでした。

 以下に、出版社が公開している訂正票のリンクを張っておきます。

ミクロ→https://jitsumu.hondana.jp/book/b629586.html

マクロ→https://jitsumu.hondana.jp/book/b630238.html

 あえて言うことではないですが、経済学もミクロとマクロ用で2冊要ります。

おまけ:国家一般職などの論文対策

 院卒区分では使わないですが、論作文用として使用した参考書も紹介しておきます。使用した時期は試験の一か月くらい前の5月です。1周だけしましたが、本番の問題は大学院で学んだことを書いたのであまり役に立った感じはありませんでした。

 また、論文の構成は院試やブログ執筆の経験で培っていたので、受験勉強期間中に専用の参考書は読んでいません。院試用で読んでいた参考書のリンクを以下に張っておこうと思います。

公務員試験 無敵の論文メソッド

ネットコンテンツの活用

 ここでは独学の試験勉強に便利なツールを紹介します。それは、先ほどから紹介している公務員のライトであり、勉強から面接期間の間で一番役に立ちました。また、Twitterで勉強仲間をフォローすることも他人の勉強量を把握して、自分のと比較することで進捗が遅れているのかどうかを判断することができました。ただし、内々定がない時期に他人の状況を見ると逆に落ち込むと思うので、加減が大事です。以下に公務員のライトに関するリンクを張り付けておきます。

・公務員のライト(無料・有料模試、その解説ライブ動画、YouTubeにある無料の講義動画を提供しているネット予備校)

公務員のライト (@koumuinright7) / Twitter 

・・・解法の裏技や用語の語呂合わせなど細かい試験情報を知れる。LINEを登録すれば月に1回の無料模試を受けることができる。

公務員のライト - YouTube 

・・・無料模試の解説、過去問から問題の傾向や出題内容の予想をしている。また、受験後の速報ライブで難易度などの他の受験者と情報共有が容易にできる。一部、無料の解説講義動画もあります。筆者は政治学の動画だけ視聴しました。あと、正解の選択肢は4番が多くなりやすいという豆知識は役立った。

トップページ | 公務員のライト・・・有料模試や講義動画など課金で勉強の質を上げたい方に必要です。

公務員のライト[公務員試験の個別相談] | LINE VOOM ・・・

 また、LINEアカウントから講師の誰かと就職に関する個別相談ができます。筆者は内々定の連絡がなくて不安になっている時の相談相手として、助かっていました。さらに、返信の速度も早く、基本的に24時間以内に返ってきます。

他に受験した公務員試験について

・財務専門官 結果:教養16/40、専門20/40 不合格

 問題1問当たりの難易度は比較的やさしいが、時間に余裕がなかった。自己採点したら、点数が低すぎて驚いた。国総院卒よりボーダーが高いから合格が難しい。

 一方、記述は経済学で逆選択を解説するという簡単な問題だったため、ノー勉でも回答できた。また、余った40分で見直しと問題集に回答を転記した。しかし、記述は2次試験で採点されるため、意味がない。

・国家一般職 結果:教養23/40、専門27/40 最終合格

 手ごたえが一番簡単に感じた試験。得意ではない判断推理を淡々と6/8正解することができ、時事などの知識分野の失点をカバーすることができた。専門は法律が勘で正解している部分が多く、経済学・財政学などが解きやすかったため、正答数を伸ばすことができた。また、英語を選択したが、TOEICの経験で3/5を正解することができた。また、基礎能力は時間が足りなかったが、専門科目は時間が余った。

 論文対策は「地方上級・国家一般職[大卒]・市役所上・中級 論文試験 頻出テーマのまとめ方 2023年度」を1周読んで、過去問を1回解いただけですが、文化財の保護について、図表を用いて論じるテーマで、大学院の研究で得た知識を使うことができたので、書き切ることはできました。また、大学院入試で小論文対策していたことと、ブログで文章作成に慣れていたことも、勉強量の少なさをカバーできた要因だと思います。

 席次は公表しませんが低かったです。中途半端に勉強して、面接や論文も芳しくなかったです。

 以上を踏まえて、国総院卒、財務専門官、国家一般を問題1問あたりの難易度で並べると以下の通りです。

国総院卒>財務専門官≧国家一般

 筆者の得点率だけで見ると財務専門官が難しかったのですが、国総の方が難しい問題も混ざっていたので、このようにしました。

※2023年の国家一般が易化しただけかもしれないため、「=」を付けることにしました。

まとめ

 国総院卒の試験概要と筆者の公務員試験について説明してきましたが、1万字を超えるほど長くなりました。読みづらかったら申し訳ないです。国家総合職の院卒区分は1次試験を通過することが、容易だということを伝えたつもりです。1次試験に合格するとその通知と2次の記述式試験の案内が載ったファイルがダウンロードできるようになります。

 本記事を読んで、「この筆者は勉強さぼってないか?」と感じたかもしれません。それにより、公務員試験は国総院卒(1次)と国般はボーダーが低いことで、通過しやすいということを証明できたと思います。公務員試験は大学受験よりは難しくなく、科目数が多いだけですので、直前期のやる気次第でどうにでもなります。もし、長時間勉強ができなくて、悩んでいる人がいても落ち込まないでいただきたいです。

 ここまで読んでいただきありがとうございました。他にも官庁訪問の体験談を記事にしているので、興味があったらご覧ください。

【2023年度】筆者が直接受けた国家公務員一般職の官庁訪問の体験談まとめ - SJの勉強コンサル