
今回は社会人や社会人になる直前の方々から特に人気だと思われる「ITパスポート試験」の勉強法について、筆者が合格しましたので解説していきます。こちらの試験は筆者からすると用語の暗記が多いため、そこまで難しくないと思います。
解説の手順として、①受検動機、②試験概要、③勉強内容、④受検当日についての順番で説明していきます。
ITパスポートを取得しようと思った理由
この試験を受検しようと思った理由は以下の通りです。
- IT分野への興味が継続するか試すため
- 取得が簡単という噂から仕事と両立させることが容易に感じたため
筆者が小学生くらいの頃から、何となくITに対して、「楽しそうだな」とか「かっこいいなあ」というイメージを持っていました。しかし、大学等ではそのような分野は学ばずにいましたが、社会人になってみて、一度はITについて触れてみたいと思い、まずはITパスポート試験に挑戦して、自分のITへの関心を試してみることにしました。
また、現在は社会人ですが、巷でITパスポートは簡単と聞くことから、仕事と両立しやすそうだなということも、勉強してみるかという興味が湧いた理由の1つです。
ITパスポート試験の概要
試験内容
試験時間:120分
出題数:100問 ※総合評価は92問、分野別評価はストラテジ系32問、マネジメント系18問、テクノロジ系42問で行います。残りの8問は今後出題する問題を評価するために使われます
出題形式:四肢択一式
出題分野:①ストラテジ系(経営全般)35問程度
②マネジメント系(IT管理)20問程度
③テクノロジ系(IT技術)45問程度
合格基準:総合評価点
600点以上/1,000点(総合評価の満点)
分野別評価点
ストラテジ系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
マネジメント系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
テクノロジ系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
試験方式:基本的にCBT(Computer Based Testing)方式 ※全国で実施
受験手数料:7,500円(2025年時点)
引用先*1
試験時間は120分であるため、1問を1.2分で解答することになりますが、筆者の感覚では時間としては短くないです。問題を見た瞬間、解答が分かる簡単な問題も多いため、時間切れになる事態は少ないと思います。
出題範囲

表1についてまず、1つ目は中分類の「企業活動」では経済学と簿記の問題が出題されるため、学部の勉強が活きるということです。例えば、損益分岐点や損益計算書の計算です。筆者は大学や日商簿記で習ったため、これらの学習は余裕でした。また、「システム戦略」でも仕事で似たような用語が出てくるため、勉強しやすかったです。全体的にストラテジ系は用語の暗記で済むため、得点しやすい分野だと言えます。
2つ目について、テクノロジ系は技術的、数学的な問題が出てくるため、初学者にとって苦手を感じる方が出てくることです。例えば、中分類の「基礎理論」ではプログラミングとして書かれたコードから出てくる答えは何かという問題が出題されますが、筆者としては解きにくかったです。但し、解法の手順は似ているため、過去問演習をしていれば慣れますが、時間がかかるため本番では最後の余った時間で解くと時間配分を間違えることは無くなるでしょう。
また、マネジメント系はITの専門用語が多いですが、覚えるだけの作業が多いので、こちらも点数を得点しやすいと思います。
筆者としては、ストラテジ系とマネジメント系で多めに得点しておくと、合格が容易になると思います。
受検者の割合

図1によると、令和6年度は8割近くの受検者が社会人です。転職やキャリアアップ目的で取得を狙う方が多いのだと思います。

図2によると、令和6年度は非IT系企業が8割以上を占めています。転職目的な方もいると思いますが、ITはどの職種でも活用するため、「ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験」*5という位置づけがあるITパスポート試験が知識の証明として役立っているのだと思います。一方、IT系企業に勤める方からすると、ITパスポート試験は簡単すぎるから需要が少ないのかもしれません。
合格率

受検となると気になるのは、どのくらいの割合の人が受かっているのかということですが、図3によると、令和7年度における各月の合格率は50%前後で推移しています。筆者が以前に取得した世界遺産検定2級は59%程度であったため、それよりは受かりにくいと言えます。ただし、人の相性になりますが、筆者としては世界遺産検定よりITパスポート試験の方が勉強しやすく、試験内容も解きやすかったです。50%ぐらいの合格率は高いと言えるので、決して難易度の高い試験ではないと言えるでしょう。
取得までにかかった学習時間と点数
勉強時間と期間は以下の通りになります*7。
- 勉強期間:2025年10月1日~2025年11月8日(39日間)
- 総勉強時間:43時間6分
- 1日当たり勉強時間:約66分18秒・・・約1時間6分
平日でも構わず、毎日1時間は勉強することを心掛けていました。仕事の昼休み中も10分は参考書を読むという事をして、1日の勉強時間を稼いでいました。知識の定着のしやすさとして、1日に1時間以上は勉強しておけば良いと思います。
受検結果は以下の通りです。

表2より、ボーダーは600点ですので、80点の余裕を持って合格でした。簡単な試験ではあるので、7割は行きたかったなと思っています。
マネジメント系は800点以上と予想外に高得点を取ることができましたが、テクノロジ系は未経験者からすると、難しかったせいか、点数が低めとなっております。
11月受検者の点数におけるばらつきについて

注意事項:欠席された方や監督員の指示に従わず退室を命じられた方の「評価点」はありません。
公式サイトで図4のような令和7年11月分の対象者における度数分布表があったため、ヒストグラムを作成してみました。黄色く塗ってある箇所は中央値が属する点数帯です。
筆者が属する「650点~699点」は上位約31%ということでした。偏差値は50より高そうですが、もう少し上を取りたかったなと思います。
因みに、「令和7年11月分の対象者」というのは令和7年11月に受けた受検者ということで良いんですよね?
使用した参考書は1冊
【令和7年度】 いちばんやさしい ITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集 (絶対合格の教科書シリーズ)
YouTubeで調べてほとんどの人が使用していた参考書にしました。ITパスポート試験は難易度が高くない資格であるため、1冊を極めれば受かると言えます。こちらは約40時間を費やしました。
使い方として、1周目は内容を理解しきれなくても良いから一読し、2週目以降は問題を解いて、間違えたところを再度解き直すことを繰り返していました。最後は付属のアプリをインストールして、過去問を解いていました。過去問で間違えたところも再度解き直して、全部解けるようになることが大事です。念のために、参考書に掲載されている問題はノートを使って解答していました。
この参考書を使ってメリットだなと感じたことは、付属アプリにあります。1つ目として、付属のアプリだけで過去問を解答することができるため、場所を選ばずに勉強できることです。筆者はライブ会場やそこまでの移動時間中にも勉強していました。
2つ目は、間違えた問題をブックマークとして保存し、復習時に間違えた問題だけを解き、さらに間違えた問題だけを絞り込んでいくという機能面の便利さがあります。これにより、苦手な問題を完璧に把握できます。
なお、筆者は時間の制約上、令和7、6年の過去問を解くことしかできませんでした。
役立つWEBツール
ここではぜひ使っていただきたいツールを紹介します。「CBT疑似体験ソフトウェア」は必ず使用していただきたいです。
CBT疑似体験ソフトウェア
こちらは公式が提供しているCBT形式の操作感を体験しながら過去問を解けるツールとなっています。筆者は試験本番の2~3日前に使用し、イメージトレーニングをしました。令和4年の過去問を解いて、6.6割は取れていました。
ITパスポート過去問道場(個人的にいらないかも)
こちらはCBT疑似体験ソフトウェアがすぐにダウンロードできない時の臨時として1回だけ使用しました。筆者としては、受かるための勉強をするためであれば、CBT疑似体験ソフトウェアだけで足りるため、こちらは利用しなくても良いと思います。参考書の付属アプリで過去問演習と復習は間に合っていました。筆者は令和5年の過去問を解き、6.2割の正答率は取れました。
CBT疑似体験ソフトウェアも併せて、令和5、4年を解いた時は、制限時間2時間の内、1時間超で解いて、6割のボーダーを超えていたため、本番でも受かりそうだなと思っていました。そのため、受検本番も緊張していませんでした。また、令和5、4年は解いただけで、復習は一切していません。
また、過去問の特訓は参考書付属のアプリが良く、試験時間内にボーダー以上の点数を取れるか試すために、疑似試験ソフトウェアを活用すべきだと思います。普段の勉強は参考書アプリを使いましょう。
受検当日について
当日は制限時間のほとんどを集中して、問題を解いており、過去問演習の時よりも調子が良かったです。残り30分で全部の問題を一通り解答し終わった後は、分からない・難しい問題を見直していました。結局、残り2問は正確な答えが出せず、終了しましたが、試験結果ではボーダーを超えていたため、合格することができました。
なお、受検会場に着くまでは参考書に付属していたアプリで過去問の復習をしていました。過去問で解けなかった問題を復習することが大事だと言えます。
また、受検後の印象に残っていることですが、筆者は忘れ物が無いかを会場で入念にチェックしていましたが、他の受検者は立ち止まらずに全員即座に帰っていました。随分余裕があるなと感じました。
まとめ
今回はITパスポート試験の勉強法について、解説していきました。噂の割に合格率が50%前後と高くない印象を持ちましたが、参考書1冊を勉強すれば受かる知識が手に入ります。筆者のようにIT業界に興味のある方に向いている資格だと思います。社会人で忙しくても、勉強方法がシンプルですので、興味のある方はとりあえずの感覚で挑戦してもらえたらと思います。
また、筆者として過去に取得した世界遺産検定と比べて勉強中が楽しかったです。ITの知識が面白いなと思いました。もしかしたら、「基本情報技術者試験」にも挑戦するかもしれません。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
*1:ITパスポート試験「試験内容・出題範囲」【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲、閲覧日2025年12月27日
*2:ITパスポート試験「試験内容・出題範囲」【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲、閲覧日2025年12月27日
*3:ITパスポート試験「応募者データ」【ITパスポート試験】応募者データ、閲覧日2025年12月27日
*4:ITパスポート試験「応募者データ」【ITパスポート試験】応募者データ、閲覧日2025年12月27日
*5:ITパスポート試験「iパスとは」【ITパスポート試験】iパスとは、閲覧日2025年12月27日
*6:ITパスポート試験「情報処理技術者試験統計資料」https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/openinfo/pdf/statistics/202511_ip_toukei.pdf、閲覧日2025年12月27日
*7:Studyplusより
*8:ITパスポート試験「評価点分布」https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/openinfo/pdf/statistics/ip_bunpu.pdf、閲覧日2025年12月30日
